特別回 パレスチナのハマスのイスラエルへの攻撃
今回、特別回ということで、パレスチナのハマスのイスラエルへの攻撃があって、そこから戦争状態になっていると思うのですが、そこにどういった歴史があり、現状どういった他の国などが影響を及ぼしているのか、などに関して調べタイと思って調べたので、せっかくなら話してみよう、ということで採ってみています。
あくまで、我々がわかる範囲でのリサーチに基づいて話しているので、間違っている箇所や誤解を生む箇所があるかもしれませんが、聞き流していただいて興味があったら詳細を調べていただけたらいいかな、と思います。
主に歴史部分については、NHKの10月11日の放送の記事を参考にしているので、そちらをみていただけるとより詳細がわかると思ると思うので、ぜひみてみてください。動画もあります。
2023/10にパレスチナのハマスが、イスラエルに対してゲリラ戦というかテロを起こし、民間人も含めて殺し出した。陸海空で。
それに対して、イスラエルは完全に戦争状態であると言った
動機としては、パレスチナを擁護してくれていたアラブの国々が次々とイスラエルとの国交正常化を図り始めたことに対する抵抗だとみられる
UAEとイスラエルの正常化があり、その後最大のパレスチナの擁護国であるサウジアラビアも正常化に乗り出し始めた
パレスチナとしてはこれに危機感を強くしたと思われる
パレスチナの場所
パレスチナの場所
ユダヤ、キリスト、イスラムの聖地であるエルサレムがパレスチナの中にある
パレスチナは、イスラエルを挟む形で、西の地中海沿岸にガザ地区があって、東のヨルダン川西岸にも大きな土地がある。そっちにエルサレムがある。
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パレスチナ問題の歴史(NHK)
2000年前にユダヤ人がローマ帝国に滅ぼされて、散り散りに逃げた、この時追い出されのをディアスポラと呼ぶ
そこからどの土地に行っても少数民族で迫害を受け続けた
その結果金貸し業をやるしかなかった。教育には力を入れていて識字率は高かった
19世紀には集まろうというシオニズム運動が始まり、第一次世界大戦のさいにイギリスがロスチャイルドから資金調達をするために、ユダヤ人のための国家を作る、と言ってしまった
また、オスマン帝国を切り崩すために、パレスチナを含むアラブ人にも「オスマン帝国と戦えば独立国家を作る」と約束
そして、フランスとも中東を分割支配する条約を、立て続けに3年連続で結んだ、3枚舌外交
ナチスのホロコーストで、600万人のユダヤ人殺害
こんなことがあってはならない、ということで、パレスチナの地に国を作らせよう、ということが1947年には国連で決議された
翌年の1948年に、ユダヤ人がイスラエルを建国
パレスチナ側からすると、何買って肉に作ってんだよ、となり反発
第一次中東戦争へ
イスラエルはどんどん国として成長していき、力をつけて行った
1967年の第3時中東戦争で、大部分をイスラエルが支配。ここで、本来は踏み入ってはいけない場所まで占領した
このタイミングで入植地、と呼ばれるユダヤ人が実質的に住んで土地を買って、みたいな領土が広がった
すでに軍事的な差は圧倒的になってしまった
1991年には、イラクで起きた湾岸戦争(クウェートへの進行)の際に、アラブの正義のために、と言って、イスラエルへミサイルを打ったりする
パレスチナ問題が未解決だと、何が起きるかわからん、となって、オスロ合意へと向かっていく
1993年に、アメリカとノルウェーが仲介して、パレスチナ暫定自治区を認める、オスロ合意が行われた
その直後に、イスラエルの政治家がイスラム教の礼拝中に、「私は平和の使者だ」と言って回ったことがきっかけになり、イスラム教徒がブチギレる。それにより和平交渉は無くなった
その後、壁を作ったりして、テロ攻撃も次第に止むと、和平しか手段
合意を結んだ穏健派だった議長がなくなり、ハマスがガザ地区を支配するようになる(事前活動や教育支援もしている)
しかし、穏健派が継続的に支配しているヨルダン側西岸は、イスラヘルとの和平交渉をしている、そっちに入植地がある。対立してるのはガザ地区のほう
そもそもの3つの宗教(ユダヤ教、キリスト教、イスラム教)の聖地はなぜ同じエルサレムなのか
A. 3つの宗教とも、根本となっている聖典が同じだから
預言者アブラハム(紀元前2000年ごろ、神からのお告げを受ける)
ノアの方舟、バベルの塔
モーセ五書
ユダヤ教においてはトーラ(律法:モーセの十戒)
キリスト教においては旧約聖書(の最初)
イスラム教においてはタウラートと呼ばれる
信仰している神(創造主)は一致しているが、救世主はそれぞれの宗教で異なっている
エルサレムに対する認識
ユダヤ教:ユダ王国の首都、元エルサレム宮殿の一部(嘆きの壁)
キリスト教:ゴルゴダの丘(イエスが十字架に磔にされた)
イスラム教:預言者ムハンマドが、この場所から天に登ったとされている
現状はどういう関係になってるか
アメリカは、ユダヤ人の影響力が強い(学会、政界、などに優秀な人物が多い)ので、民主党、共和党の多くも影響をつけているので、イスラエルを積極支援
トランプがそれを加速、アメリカ大使館をエルサレムに移設
バイデンになって和平に取り組む姿勢を見せたが、重要なのは対中国の外交。それが中東にも絡んでいるので、パレスチナは後回し
アラブの団結力があったが、どんどんトランプが推したのおあり、イスラエルと和平を結んでいく(UAE、バーレーンなど)
安保理では、アメリカがイスラエルを擁護するので、アラブ諸国が非難決議を出してもアメリカが拒否権を発動するため、国連のシステムでは解決できない
そのため問題が解決されず放置されている状態で、必要最低限の生活さえできない人がガザ地区には多くいる状態がつづている
この問題が解決されないまま、時が経ち、次第に経済力拡大のためにイスラム教信仰の国々がどんどんイスラエルとの国交正常化に乗り出した、そこに最近サウジアラビアが参加し始めた
このままパレスチナを擁護するはずのイスラム教の国々とイスラエルとの経済的な依存が高まってしまえば、自国の利益を優先するロジックから後ろ盾を完全に失うことになるため、なんとしてもそれを阻止したい
そこで、イスラエルにテロ攻撃を仕掛けて戦争状態にすることで、経済関係をこれ以上進まなさせないのが狙い
結局イスラム教の国々としても、エルサレムをユダヤ教に譲り渡すことには国民は賛同しないからこそ、イスラエルを支援することは難しい、という構図がある
アメリカと中国の冷戦でもある
サウジとイスラエルの国交正常化も、結局はアメリカが中国の勢力拡大を警戒しての動き
最近中国が中東に対する影響力を持ちつつあり、それに警戒して動きを早めたと思われる
今年の3月にイランとサウジの国交正常化を中国が仲裁している
パレスチナ側の内部の事情
また、パレスチナとしても、ガザ地区の統治をしていた政府が結局何もしてくれず、経済的な困窮が何も解決していなかった
そして、国民の期待がハマスなどのイスラム原理主義組織に集まって行ったが、結局それでも状況が変わらなかった
それに痺れを切らして、千人規模のデモが行われたり、などがあったため、やむを得ず今回の行動に出た可能性もあるとみられる
イスラエルは今回の攻撃に気付かなかったか
9.11のようなことをされた、と言ってるが、イスラエルはサイバー大国インターネットはもちろんドローンや衛星を使った監視を常に行なっている
また、諜報機関も世界の中でも優秀と言われている
しかし、今回のハマスの攻撃は予測できなかった。
ハマスも過去1の作戦でバレないようにしたと言われているが、あえて気づかなかったふりをしていた可能性もあるだろう
テロか軍事攻撃か
本来はテロとして見做すなら、国際的には無視する、というのが定石
しかし、今回戦争状態と言ったのは、明確にこれに対抗し、これを契機にして完全に潰そうとする狙いがあるのかもしれない